音響反射板は、演奏の音を均一に届けるために設計された設備です。
劇場・ホールの残響特性に基づいて最適な形状・配置で設計され、不要な反射音を抑制します。
格納式になっているため、空間の多目的な利用にも対応し、大型スクリーンとの併用も可能です。
吊下げ式反射板
吊下げ式反射板は、舞台上部の空間(フライズ)に吊り上げて格納し、使用時に舞台上まで降下させるタイプです。天井反射板・側面反射板・正面反射板で構成され、舞台の規模や他の吊り物との干渉を考慮して、格納位置や分割・移動方法を工夫しています。
走行式反射板(シェル型)
シェル型の走行式音響反射板は、天井・側面・正面の各反射板をユニット化し、舞台後方に格納するタイプです。使用時には床上を走行して舞台前方まで移動し、音響空間を形成します。フライズ(舞台上部空間)を使用しないため、照明や美術バトンなどの吊り物を自由にレイアウトできるのが大きな特長です。舞台演出の柔軟性を高める設備です。
走行式反射板(懸垂走行式)
懸垂走行式の音響反射板は、天井・側面・正面の各反射板をユニット化し、舞台上部に設置されたレールに沿って走行・格納するタイプです。反射板使用時には舞台前方まで移動し、演奏に最適な音響空間を形成します。フライズ内での移動・格納が可能なため、床面や舞台後方のスペースを有効活用でき、照明や美術バトンのレイアウトにも柔軟に対応できます。